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ビルオーナー・管理会社・建物管理担当者向け

消防設備点検結果報告書の
見方と確認ポイント

「点検は終わったが、どこが悪いのか分からない」「見積りに何を送ればよいか迷う」という方向けに、表紙、総括表、設備別点検票、不良内容、改修計画の読み方を整理します。

公開日:2026年8月4日最終更新:2026年8月4日執筆・運営:有限会社水越設備

FIRST CHECK

最初に結論:「点検済み」と「すべて良好」は同じではありません

表紙だけで終わらず、総括表と設備別点検票まで確認してください。

消防設備点検結果報告書は、点検を実施した事実だけでなく、設備ごとの結果、不良内容、点検者、備考などを確認するための書類です。点検済みでも不良が残っている場合があります。スプリンクラー、消火ポンプ、屋内消火栓、消火設備配管などの不良は、場所と症状を整理して改修相談へつなげます。

表紙の受付印だけを見て「問題なし」と判断しない

消防署へ報告済みであることと、不良箇所が改修済みであることは別です。受付済みの控えと、総括表・設備別点検票・改修計画・完了資料を一緒に管理してください。

DOCUMENT SET

点検結果報告書は、複数の書類で構成されます

東京消防庁の案内では、報告書、総括表、点検者一覧表、設備別点検票などを使用します。建物や点検内容により構成は異なるため、受け取った一式を分けずに確認します。

1

点検結果報告書

建物名、所在地、届出者、点検期間、報告先などを確認します。

2

点検結果総括表

設備ごとの点検結果と、不良の有無を一覧で把握します。

3

点検者一覧表

点検を行った資格者、資格区分、担当設備などを確認します。

4

設備別点検票

スプリンクラー、屋内消火栓、ポンプなどの項目別結果を確認します。

5

写真・改修計画等

不良箇所の写真、備考、改修予定、別紙資料の有無を確認します。

HOW TO READ

書類ごとの確認ポイント

書類・欄確認する内容オーナー・管理会社の判断
表紙建物名、住所、届出者、点検期間、対象設備、報告先別の建物・別区画の資料が混ざっていないか、報告対象が合っているか確認
総括表設備名、点検種別、点検結果、不良内容、備考不良のある設備を抽出し、設備別点検票へ進む
設備別点検票点検項目、結果、場所、数量、措置内容、備考工事対象、現地確認が必要な箇所、追加資料を整理
写真資料撮影場所、設備名、症状、撮影日、全景と近景報告書の場所と写真が一致するか、見積りに使えるか確認
改修計画・備考改修予定、応急措置、再点検、消防署との相談状況担当者、期限、工事方法、完了確認方法を決める

点検票の表示方法や記号は様式・設備によって異なります。欄外の凡例や記入要領も確認してください。

PRIORITY

不良内容は、設備機能と二次被害で優先順位を整理する

次は管理上の整理例であり、法令上の一律の優先順位ではありません。実際の判断は、点検業者、消防設備の施工業者、建物管理者、必要に応じて管轄消防署と行います。

優先して相談

設備機能が失われるおそれ

  • 消火ポンプが起動しない
  • 制御弁が閉止・操作不能
  • 著しい圧力低下や大量漏水
  • 警報・連動機能が作動しない
  • スプリンクラーヘッドの破損・放水
早期に現地確認

悪化・再発のおそれ

  • 配管・継手の腐食やにじみ
  • ポンプ周辺の異音・振動・漏れ
  • 同じ系統で繰り返す不良
  • 支持金物の緩み・変形
  • ヘッド周辺の散水障害
計画を立てて対応

工事条件の整理が必要

  • 天井開口や復旧を伴う工事
  • テナント営業との工程調整
  • 広範囲の配管更新
  • 部品供給・設備更新の検討
  • 消防署への届出・検査確認

HANDOFF TO REPAIR

改修工事の相談へ渡す8つの情報

01

建物・区画

建物名、住所、階、テナント名、管理担当者。

02

該当ページ

総括表と設備別点検票の該当箇所。

03

写真・動画

全景、近景、漏水量、警報表示、周囲状況。

04

図面

消防設備図、系統図、天井伏図、改修図。

05

過去履歴

以前の点検結果、修繕、漏水、部品交換。

06

営業・立入条件

営業日、入館時間、養生、夜間工事の可否。

07

設備停止条件

停止可能時間、停止範囲、警備会社への連絡。

08

消防署との状況

報告日、改修計画、相談・届出・検査の有無。

点検指摘後の改修相談

スプリンクラー・消火設備配管の不良箇所を整理します

報告書一式、写真、図面を確認し、現地調査が必要な範囲を整理します。消防設備点検そのものではなく、点検指摘後の改修、配管漏水・腐食、ヘッド移設・増設、設備更新、届出・検査対応をご相談ください。

INSPECTION & REPORTING CYCLE

点検周期と消防署への報告周期は別に確認する

区分一般的な周期確認ポイント
機器点検6か月に1回外観や簡易な操作により設備を確認
総合点検1年に1回設備を作動させ、全般的な機能を確認
特定防火対象物の報告1年に1回飲食店、物販、ホテル、病院などの例
非特定防火対象物の報告3年に1回事務所、工場、共同住宅、学校などの例

建物の用途、設備、自治体の運用により確認が必要です。報告先は建物を管轄する消防署です。

REPAIR PLAN

不良が残る場合は、改修予定と完了確認まで管理する

改修前に決めること

  • 不良内容と対象場所
  • 応急措置の有無
  • 現地調査・見積りの担当
  • 設備停止範囲とテナント周知
  • 届出・消防検査の確認
  • 改修予定日と責任者

改修後に残すこと

  • 完了写真
  • 交換部品・材料
  • 試験結果
  • 変更図・完成図
  • 届出・消防検査の控え
  • 次回点検への引継ぎ
「見積りを取った」で止めない

発注、工事、試験、復旧、完了資料の受領まで管理し、次回点検時に改修済みであることを確認できる状態にします。

RECORD MANAGEMENT

報告書と改修資料を一つの案件ファイルで管理する

点検関係

  • 消防署受付済みの表紙控え
  • 総括表・点検者一覧表
  • 設備別点検票
  • 写真・指摘一覧
  • 改修計画書

工事関係

  • 現地調査記録
  • 見積書・注文書
  • 施工前後写真
  • 完成図・試験記録
  • 届出・検査の控え

OWNER CHECKLIST

オーナー・管理会社向けチェックリスト

FAQ

消防設備点検結果報告書についてよくある質問

消防設備点検結果報告書は、どのページから見ればよいですか?

最初に表紙で建物名、所在地、点検期間、報告対象を確認し、次に総括表で設備ごとの不良の有無を把握します。その後、該当する設備別点検票で場所、項目、不良内容、備考を確認してください。表紙だけでは工事範囲を判断できません。

「点検済」と書いてあれば、消防設備に問題はないという意味ですか?

いいえ。点検を実施したことと、すべての設備が良好であることは別です。点検済でも、総括表や設備別点検票に不良・要改修・備考が記載されている場合があります。報告書一式を確認してください。

総括表と設備別点検票は何が違いますか?

総括表は、設備ごとの点検結果を一覧で把握するための資料です。設備別点検票は、スプリンクラー、屋内消火栓、消火ポンプなどについて、点検項目ごとの結果や不良内容を詳しく確認する資料です。

報告書に不良があったら、すぐ工事しなければなりませんか?

不備事項は早期改修が基本ですが、緊急度や工事方法は不良の内容、設備停止の影響、建物用途、テナント状況によって異なります。機能停止、漏水、圧力異常、バルブ閉止などは優先して専門業者へ相談し、管轄消防署や点検業者とも確認してください。

不良が残ったまま消防署へ点検報告書を提出できますか?

不良がある場合の取扱いは自治体により確認が必要です。東京消防庁は、不備のある報告書を提出する場合、改修予定を記載した消防用設備等点検報告改修計画書を合わせて提出するよう案内しています。建物所在地の管轄消防署へ確認してください。

点検業者と改修工事業者が別でも問題ありませんか?

別でも進められます。改修工事業者へ、報告書一式、不良箇所の写真、消防設備図、系統図、過去の修繕履歴、希望工程を渡すと調査と見積りが進めやすくなります。点検内容について不明点があれば点検業者にも確認してください。

改修見積りを依頼するとき、報告書のどこを送ればよいですか?

表紙、総括表、該当設備の点検票、不良内容が分かる備考欄、点検業者の写真資料を送ってください。スプリンクラーや消火設備配管の場合は、消防設備図、系統図、漏水・腐食箇所の写真もあると現地調査の準備がしやすくなります。

点検結果報告書と立入検査結果通知書は同じものですか?

同じではありません。点検結果報告書は、消防用設備等の法定点検結果をまとめて消防署へ報告する書類です。立入検査結果通知書は、消防職員の立入検査で確認された指摘事項を通知する書類です。書類ごとに対応方法を整理してください。

ABOUT US

執筆・運営

有限会社水越設備

首都圏で、スプリンクラー消火設備・消防設備配管工事、消火設備工事の施工管理、テナント入替に伴う改修、ヘッド移設・増設、点検指摘後の改修、配管漏水・腐食・老朽化対応、設備更新、消防署への届出・検査対応を行っています。

対応エリア:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県

点検結果報告書の不良箇所を工事へつなげる

スプリンクラー・消火設備配管の改修は、水越設備へ

報告書、写真、図面を確認し、漏水、腐食、配管不良、ヘッド移設・増設、設備更新、届出・検査対応をご相談いただけます。

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